通商産業省 関東通商産業局 関産認協第1476号

METSA

組合員探訪

第1回 探訪会員懇談会 2017年10月22日(火)

『組合員探訪』を始めて約3年が経ちました。
その間20社以上の組合員様を訪問させていただき、代表や経営者の皆様に、設立時、現状、そして今後の方向性や組合に対するご要望などをお聞き致しました。
今まで訪問させていただいた組合員様と、その後の状況や今後の展望等に関して情報を交換する機会を設けました。
2017年10月22日(火)の16時より2時間ほど、9組合員様に御出席をいただき、貴重なお話を頂戴し、その後懇親会で組合員様どうしの親交を深めました。

始めに、斎藤理事長から、出席の御礼と組合の活動も活発になってきたことや、今回の懇談会の趣旨についてお話をされました。
次いで小池理事が、今回出席された組合員様のプロフィールを纏めたレジュメをもとに、進行していきました。

以下、各組合員様の御話の概要を纏めさせていただきます。

株式会社ノベルットソフトウェアインダストリー 代表取締役 渡辺伸雄様

大手の某協同組合様とずーっと一緒に仕事をさせていただいております。
お付き合いの最初は、パソコンの講習会に行った時、担当の先生に『仕事をください!』と言いましたら、その協同組合の社員だったのです。使っていただいているときに、業務システムが時々クラッシュをしていまして、たまたま私が解決したんです。それがここまでお仕事を戴くきっかけなのです。
直面している課題は、まさに人が足りないっていうことです。今はアルバイトでいいから一生懸命やってくれる人を探そうと思っています。子育てが終わったら社員になるという約束で主婦の方を採用しました。これから人材を育てていきたいです。組合への関わりについては、たまにこういう会を開いていただければありがたいですね。

株式会社システムブレインズ 代表取締役 北村元良様

会社の強みとしましては、大きく柱が2つあります。インフラのアーキテクトを担う部分と、アプリケーションを担うという2つで構成しております。売上や人数も徐々に右肩上がりに、そして今年20周年を迎えることができました。
お客様主体でなるべくベンダー配下につかずということで頑張ってまいりました。現在大きいところですと、某電気保安協会様の情報部分ですね。予算取りというところから含めてお任せいただいています。
これから注力するところは、クラウドのほうに舵取りをしていこうと考えています。マイクロソフトのオフィス365とか、アジュールも非常に反応が良いです。大手のSIベンダーが参入できない、適正価格でニッチなところを攻めていきたいですね。オンプレミスから離れられないお客さんもまだいらっしゃるので、必要な部分はクラウドでいうお手伝いをさせていただいております。お客様のコーディネーターでありたいと願っています。
今後の組合さんとの活動に関しては、このように皆さんで集まれる懇親会などがあれば、都合のつく限りは出たいと思います。

株式会社フェザード 代表取締役 成富聡一様

うちは組合の中で非常に異色な会社なんですね。組合のボーリング大会で弊社 あらいしずか が司会をしましたが、そういった俳優さんや声優さんのマネジメントを行うプロダクション業務とか、CMの制作、広告代理店業務、ゲームナレーション、映像制作、コンテンツ制作絡みの業務など非常に幅広い会社です。実はうちもゲームのソフトの開発自体をやっていまして、プログラマーが結構いるのです。その関係でこちらの組合に入ったのです。現在自分のところで抱えている案件は、今、ソーシャルゲーム関連のCMがTVで結構流れていると思うのですが、それのグラフィックスとか、そこに入れる声に自分のところからも派遣しますし、自分のスタジオでソーシャルゲームの音声を収録したりしています。ですので、たとえばナレーションをつけて映像を作りたいなというご要望がありましたら、ご連絡をいただければ数日以内に作れると思います。

質問:15分くらいのアニメーションを作る場合、どのくらいの費用ですか?

どれくらい動かしますか?動かなかったら安いです。ただスムーズに動かしたいなら、ここからここまでの間に何枚画を描くか、それによって全く変わってきます。アニメーションを作るんだったら、動画のほうがずっと安いです。撮って編集するだけですから。アニメーションだと一から描いて色つけて組んでいかないといけないので、時間は倍以上かかります。15分くらいの動画だったら撮影してナレーション入れて、20万くらいですかね。ただアニメーション15分組もうというと、500万くらいかかります。普通のアニメって大体30分もので制作費800から1100万くらいなので。大体それくらいと考えて頂ければと。

株式会社ISLWARE 代表取締役 松村一彦様

撮影・映像・制作会社のイマジカの情報システム部門が独立して設立した会社です。主に映像ソリューション関連の開発をしています。
昔ビデオテープだったのが、今はデジタルに変わったということで、ファイルになると通常のITと、なんら変わりありません。データベース、ネットワーク、そういうところのシステム開発関係をやっています。会社作って丸10年が経過して今11年目に入ったところです。
一回受託案件で痛い目に遭って、どうしようもなくなる寸前まで行ったのですが、何とか持ち直して、現在社員は私入れて15名。先般、10周年の記念旅行は、ハワイには行けないので、スパリゾートハワイアンズに行ってきました。
今はおかげさまで、映像系の受託案件が多いです。組合員の会社からも人的サポートを頂いて、何とかやりくりをしています。おそらく2020年までは映像関係の案件は何かとあるのかなと思っております。
今の課題としては、やっぱり人が採りにくいっていうのは同じで人は足りない状況です。リーダークラスとメンバークラス間の差が大きい。早く下を育てて、もう少しリーダーが自由に動けるようにしたいなと思っています。今後、受託案件だけでなく自社プロダクトの企画製品化をやってきたいと考えています。
組合との関係でいいますと、ある案件をSESではなく、丸ごと請け負っていただける会社さんがあれば、長くお付き合いをしていきたいと思います。

株式会社コードダイナミックス 営業部長 入村茂様

今16年目に入りました。データベースやWEBアプリケーションの受託、画像処理関連のアプリケーション開発の受託などが主な業務です。METSAに入会したのは先ほどの北村社長の紹介になります。参加させていただき、他のお客様ともつながりができて非常にありがたく思っています。
また、『共同求人人財育成委員会』という、面白いことやっているなあと思って参加させていただいております。うちも10人足らずの会社でしたが、おかげさまで3年連続、来年4月の入社も含めて、5名の新入社員が取れています。これは非常に大きなことだなと思います。私は前職で学校関係をよく回っていたので、理事長さんや就職担当の先生方と気軽にアポを取り話ができますので、合同企業説明会の企画などを継続してやっていければと思っております。
現在、カナダで開発された、カメラで映像を撮ったものを音声と合わせて、90%圧縮できるソフト製品を、日本で販売できる権利を得て営業しているのですが、それを何とか軌道に乗せていけたらなと考えています。ぜひご興味あればお声がけいただければ、一緒にビジネスをしていただければ良いと思います。

株式会社システム・ロジックス 代表取締役 吉田忠功様 吉田幸世様

20年前からSAPとJAVAという新しい技術で開発をやっていました。当時は恵まれた環境で営業もあまりせずに、のうのうとしていたのです。ところがリーマンショックの時に、要らないよと言われまして。これは困ったな、と。そこから私も必死に営業をしたのですけれども、大変な思いをしました。ただ運良く借金や銀行借り入れもあまりなかったので乗り越えることができました。
そのあと、拡大していこうと人を雇ったんですね。10名近く中途採用しました。しかし、なかにはうつ病を隠して入社してくる人もいるわけです。それでまた、途中で辞めてしまう人がいると、そのあと始末に追われるというわけです。
そこでうつ病を発生させないように、メンタルヘルス事業と人事労務サポート事業を開始いたしました。メンタルヘルスの相談窓口の設置や、更にはコンサルタントの方にご講演をお願いしたりなどの活動しています。今後弊社としましてもメンタルヘルス事業を人事労務サポート事業に力を入れていきたいと考えております。また弊社の経験からも1社ではなかなかできないことが多くありまして、METSAの組合員様と協力してサポートをしていきたいと考えております。METSAの皆さんはいろんなことを教えてくださるし、営業同士、仲がいいっていうのはありがたいですね。

ネクストウェア株式会社 執行役員東京営業本部本部長 福田幸一様

当社の事業態をほんの少しだけ紹介します。
まず、東名阪、完全に独立独歩の採算性をしいており、事業も東名阪まったく別会社のようなことをやっている会社です。東京の事業としては大きく2つ分かれます。ひとつは皆様にふだんから大変お世話になっております、いわゆる超大手のお客様に『ネクストウェアという島を作るんだ。』というところのオンサイトの事業と、もうひとつは広尾の開発センターでのソリューション受託事業です。
広尾の開発センターでは大きく2つの事業をやっております。1つは販売管理、経理、人事システム等のいわゆる経営基幹システムの開発と、もうひとつは、AI、人工知能、ディープラーニングの事業をしております。特にAI、人工知能、ディープラーニングの事業はここ2年で、絶対にトップを取ろうと思っている部門ですので、ぜひご支援いただければと思っております。
この場でお話をしたいことは、広尾の開発センター内で、様々なプロジェクトが走っています。日々問題が起こるんですね。たとえば私のところに提出されてくる設計書を何回読んでも書いてあることがよく分からない。そもそも日本語として意味が通じないとか。お客様と合意したはずが合意されてないとか。何が足りないのか。どのように育成すればよいのか、非常に悩んでいたところです。そして調べてわかったことは、スキルにはテクニカルなスキルとコミュニケーションのスキルと、あともう一つのスキルがある。それはコンセプチュアルスキルっていうらしいです。ものごとの本質を見抜く力があるかないかですべて決まるらしい。お客様の話しのうわべのことに、『はいはい』っていうんじゃなくて、その裏側を常に探るとか、仕様書に書いてあるとおりではなく、逆に行間を読むとか。だから本質を見抜く力があれば、技術力もコミュニケーション力もあんまり要らないんじゃないかな、なんて最近考えています。私は本質を見抜く力というものを常に頭において、日々オペレーションをしていきたいと考えています。

オブザーバ 株式会社ヒューマニーズ 代表取締役 大谷光彦様

今の話ですが、コンセプチュアルスキルって本当に大事で、コアスキルと非コアスキルというのを分けていく。そしてコア人材と、非コア人材というのを分けていく。あるいはもっというと組織の中で、本当に必要なスキルっていうのは、多分コア人材で、自ら組織のことを考えて自ら自立的に発信したり考えたり出来る人。それはものすごく価値もあるし、育てるのも大変です。

福田本部長様

コアスキルとかコア人材というのが出ましたが、私の部隊にいるコア人材は、間違いなくコンセプチュアルスキル、すなわちなぜなぜを何回も言える人しかいないです。それができないとどんなテクニカルスキルがあっても伸びないですね。

プラムシステム株式会社 営業部マネージャー 伊藤直人様

会社のコア技術としては、印刷、コピー機の中で動く組み込みソフトの開発を得意としております。もともと代表が組み込み系の開発者で、あるメーカー様からお仕事をいただくというところからスタートし、現在会社化して全体で50名強の布陣でやらせていただいております。
組み込み開発の部分では、お客様先に常駐する事業になります。また受託の部隊、請負の部隊があり、その部隊がオープンソースの製品のOPENVPNの技術も持っており、お客様のネットワークの構築のご相談をいただいたり、導入したお客様にサポートをしていくといった仕事をさせて頂いております。
もう1つは、教育の分野で、企業内のセミナーですとか、東京都内の小中学校にお邪魔して、IT、スマートフォンやインターネットの安全な使い方を考えましょうという講習をさせて頂いております。実はこれが授業になっており、もともとはボランティアで参加させていただいていたのですが、その後東京都のほうで予算がつき、民間での委託事業として、現在私どもがやらせていただいております。今年7年目に入ったところです。
今重点的に力を入れている部分は、もちろんシステム開発が一番大切で、私たちの売上の7割ほどを上げているわけですが、会社としては教育事業の活性に力を入れております。やはり人材の育成、そして、人格とまで言うとものすごく生意気かもしれませんが、子供の頃からコミュニケーションの取り方、道具として必須になったスマートフォンやインターネットの使い方というのが大事になってくると考えており、そういう部分には非常に力を入れております。
今後の課題としましては、私システム開発の営業ですので、まず顧客を増やしリスク分散して、組み込み系開発を中心にしつつも、運用系、社会インフラ系にも手を広げています。
そしてもう1つは、また、良質な人材の確保と定着というのが一番の課題と感じております。これを解決するために小中学校生から人材の育成をしていき、将来われわれの会社に入ってくれたらいいなという思いもあります。 また、逆にシニア層、つまり60歳を超えた方々の雇用を進めております。雇用してお客様先で稼働している成功例が出てきております。シニア層の積極活用と、若手のITスキルを持たない方がITスキルを持てるようになる仕組みを作っていきたいと思っています。組合への期待ということでは、商談会で、情報交換させていただけるのは、非常にありがたく、頼もしく思っております。

NPO法人コミュニケーションプロスペリティ 代表理事 豊田倫子様

私どもは、理事それぞれが仕事を持っており、自分たちの力で世の中に貢献しようという、ポジティブ心理学の理念に則り集まった者が活動しています。
コミュニケーションは人間が生きていくための基礎ですね。コミュニケーションをスキル、技術としてとらえ、幸福学とか、メンタルヘルスも含む、人々の幸せと健康、豊かな社会発展に貢献していきましょうということで始めました。今年で第3期になります。
活動としては、一般個人向けセミナーと企業向けの研修サービスを提供しております。
どんな研修かと言いますと、個人向けは、基本的に毎月第2の土曜日か日曜日に、ランチをつけて、5000円という格安の金額で提供しております。この金額にした理由は、中にはとても若い方が、自腹で受講に来られます。本当は1万とか取りたいところを、お給料の中から出せる金額ということで考えました。
セミナーは、PDCA、ポジティブ心理学、アンガーマネジメント、アドラー心理学、ドラッカーのマネジメントの基本、それから、シニアの方々をどう活用していくのか、こういうものを開催しております。基本は3時間ですので、若手の方の教育に利用していただければなと思っております。
企業向け研修サービスはおかげさまで、今年になって色々お話を頂くようになりました。11月にも日経BP社で、さきほどのアンガーマネジメントとかを開催できるようになりました。そしてセミナーの一部を、差し支えのない範囲で、ロイヤリティとかあるので、それを除いたものをすべてホームページに掲載しております。どうぞダウンロードしてご自由に使っていただければと思います。多いのはやはりドラッカーとかですね。
それから、NPOですので生涯教育ということで、お花とかアクセサリーを作ったりとか、そういうことを年に2回やっております。
組合とのつながりですが、今年初めて健康診断とビジネスマッチングを利用させていただいて、ビジネスマッチングでは、採用には至らなかったんですけども、非常に良い人を紹介いただきました。
ぜひ、こういう研修をお安いですので、就業規則とかに土日はだめとかあるかも知れませんが、組合員様に活用していただければと願っています。
昨年度は売上の一部ですが、ワールドビジョンに寄付をさせていただきました。3万円あると井戸が1基掘れるんですね。すると後進国の幼い子供が、棒でかついで水を運ぶ作業が、1つ無くなるのです。
問題とすれば、理事が私以外、全員男性なのですね。女性活躍なので、女性の理事が欲しいなと思っています。

懇談会編集後記

長時間にわたりまして、ありがとうございました。活発な意見交換会になったと思います。編集にあたりましては、各組合員様のお話の内容をだいぶ割愛させていただきましたこと、お許しください。
本日は参加しておりませんが、探訪の第1回の株式会社コムテップ 久保社長様から特定派遣から一般派遣への変更する際準備に必要なことを纏めたものをお送りいただきました。特定派遣からの切り替え期間が来年9月までですので、もし必要な組合員さんがおりましたらご連絡いただければと思います。
お話しいただいた各組合員様のお話しは非常に貴重な内容を含んでいると思います。ほかの組合員様の経営や今後の展望に少しでも参考になればと願っております。

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